2018年7月15日。暑い連休の最中、私は会いたい人に会いに行ってきました。「悪魔英語 喋れる人だけが知っている禁断の法則」の著者・青木ゆかさんです。「目からうろこ」をさせてくれたゆかさん主催の「ずるい英語講座」に参加してきました。
10時15分〜17時までの講座は「あっ」と言う間。
いわゆる「英会話」クラスのように、2人1人組みになって、正しい発音を意識しながら、テキストの「シミュレーション」に応じて会話をしてみましょうみたいなことも一切無く、「英語講座」のようにガチで文法を勉強する講座でもない。むしろ、そんなこと、みーーーんな「捨てちゃえ!」な発想から始まるビックリするような講座でした。
へ?これ英語の講座?それともコーチングの講座?
と困惑するくらい、「英語」というフィルターを通して、私たちを「コーチング」してくれる感じのクラスでした。それは、ゆかさんの指導が「ある前提」に立っているからだと思います。
「ある前提」で楽しみましょう♫
通常の「英語」の勉強って、「無い前提」に立っている。無いから、単語を覚えよう!無いから、構文を覚えよう!無いから、文法を見直そう!・・・「あなたには何も無い!」のだから、覚えて足していく発想に立っている。
新年の決意で「今年こそは英語を話せるようになる!」と鼻行き荒く、1月に英単語をAから覚え始めたところで、Zまなかなか辿りつかない。そのうちに、「あれ?なんで私、英語勉強してんだっけーーー?」なーんて、新年に立てた目標の意味すら忘れてしまう。「あるある」ですね。
でも、ゆかさんのアプローチは「ある前提」なので、今ある私たちの知っている単語の中で、まずは「コアを掴む力」を鍛えつつ、単語力を増やしていこうという発想になるので、いきなり、ガチで単語を覚えないで、「コアを掴む力」を鍛えることに注力します。
こんなイメージ
単語数 x コアを掴む力 = 英語力
1 x 1 = 1
3 x 1 = 3
3 x 2 = 6
単語数ももちろん増やすに越したことないけど、「コアを掴む力」を鍛えていくと、倍々と英語力が伸びていく。
私たちには、少なくとも、中学の3年間、高校の3年間で嫌々ながら?も6年間学んだ「単語力」がある!その「ある前提」で勉強を始めようというのが、他の指導方法と違っていて、私が大きく共感するところ。
じゃあ、「何」を捨てるの?
たーーーくさんありますよー、捨てるもの!その中で、私が一番共感する部分としては、「大人語」や「スマートさ」かな。多くの方が、
「英語が話せる」 = 「流暢に話している自分」
を想定しているような気がします。英語勉強歴だけは長い私からすると、なんでそんなにハードル上げるの?と思ってしまいます。ゆかさんもクラスの中で言ってました。
「いきなり、エベレストの山を目指さない!まずは高尾山に登ろう!」と。
「会話の中の1語しか聞き取れない」と嘆くのでは無く、「1語!」聞き取れた!と喜びましょう。そこからのベビーステップで良いじゃないですか。
どこぞのCMで、「ながら勉強で明日からあなたも英語が口からスラスラ」なんて妄想は捨てて、たどたどしくても、まずは、自分の言いたいことを口にしてみましょう。
その時に大事になるのが「コアを掴む力」。先に書いたように、ボキャブラリーがあるに越したこと無いけど、知っている単語で、「言わん」としていることを表現してみましょう。
「んーーー。言いたい単語が出ない!知らない!」と諦めずに、「コアを掴ん」で、知っている単語を駆使して、この言い方、あの言い方で、と4パターンくらい準備しておくと、「ニュアンス」は伝わるはずです。
こんなイメージ。
「冷え性」って何て言うんだろう・・・・
アルクの英辞郎先生曰く「excessive sensitivity to cold」と表現するらしいです。
きゃー、だいたいcold以外の単語知らないし・・・。そこで撃ちーーーんしてしまうのが、今までの「ない前提」の勉強。「ある前提」の場合は、「コアを掴む」力を鍛えて、自分の知っている単語で、「言わん」としていることを伝えてみる。
例えば・・・
1. I always bring a jacket, because I always feel cold (いつもジャケットを持ち歩いてます。なぜならいつも寒く感じるから)
2. Even it is summer, I always wear socks. (夏なのに、いつも靴下を履いてます)
3. My fingers are always cold. (私の指はいつも冷たいの)
4. I don’t like air conditioner, because it make me colder. (エアコンて嫌いなんです。私の体をもっと冷やすから)
などなど。
どこにも「冷え性」にあたる単語なんて使ってません。でも伝えたいことの「コア」が伝わっているはず。しかも、中学・高校英語レベルの単語で。
私たちは、中学英語で約1,000語の単語を覚えるようです。その単語数は、英語のネイティブスピーカーの子供が話す単語数に匹敵するとか。外国人の子供。はたから見ても、なんの不自由も無く、英語で会話をしてますよね。そう!1,000語もあれば十分に通じます!なので、私たちには「ある」のです。
英語を上達するには、「諦めない」力が大事です。
えーーー、「冷え性」って言う単語を一言発してしまえば、そんなに「もどかしく」発言しなくても良いじゃない!と思うかもしれないけど、このもどかしいやりとりが「コミュニケーション」なのでは?、と私は思います。
なので、究極は、「2割の英語で、8割の内容を伝えよう」です。
そう。私たちに「ある」この1,000語を駆使して、8割の英語を伝えましょう。
ね。なんだか、だんだん、「コーチング」的になってくるでしょ。だから、「コーチング」のクラスなのかな?って思ってしまった所以です。
私は高校生で初めてアメリカに渡り、たどたどしいながら、「英語で話せる」喜びを感じ、そこから細々と英語を勉強してきました。でも、最近やっと!気がつきました。
「英語は8割理解できれば御の字!」
だということに。長いこと勉強しているから、「100%理解できなければ、まだまだ」とか、「なんでこんなに勉強しているのに100%理解できないのかな?」と自分を追い込んで苦しめてたけど、そもそも宗教観や文化の違いがあるんだし、どうにも理解できないところってあって当たり前よ。
「8割理解できれば良いんだ!」
とゆかさんの本や講座で気がつかせてもらえて、ホントに肩の荷がおりました。
そう!捨てましょう、大人語。捨てましょう、スマート語。捨てましょう、直訳。
英語は楽しいコミュニケーションのツールです。眉間にシワよせて、苦しむものではありません。たどたどしくも、楽しみながら、いろんな国の人と話してください。外国の方と会話ができることはホントに楽しい!